眠りって不思議だと思いませんか?毎日大体決まった時間に眠くなって、自然に目が覚めたり、夢を見てもそれを覚えていなかったり。眠っている間、私たちの体の中で何がおこっているのでしょう?

健康な人の睡眠は、体内時計によって「眠くなる」「目が覚める」を一定のリズムで繰り返しています。疲労が蓄積したことで眠くなり、7~8時間ほど眠れば自然に目が覚めます。

眠気を促すホルモン「メラトニン」は、体内時計と連動して起床から約14~16時間後に分泌されはじめます。メラトニンが分泌されると、脳は眠る準備が整ったと認識し、自然な眠気が訪れます。

ですから、徹夜や夜更かしで睡眠不足が続くと、日中にメラトニンが分泌されはじめ、眠気と戦いながら、仕事や家庭生活をすることになります。なんとなくだるい、ボーッとする、というのは不規則な生活で体内時計のリズムがずれてしまったことによるものといえます。

メラトニンの分泌量が最大になって眠りにつくと、ノンレム睡眠が現れます。これは大脳を休ませる深い眠りで、呼吸は深く、夢を見ません。このノンレム睡眠時に様々なホルモンが分泌され、脳や身体の疲労回復を行ったり、新陳代謝が活発になるといわれています。最近よく言われるようになった「質の高い睡眠」は、ノンレム睡眠が重要となります。

続いて現れるレム睡眠では、身体は休んでいますが、脳は日中と同じように働いています。この睡眠時には交感神経と副交感神経が同時に働き、脈拍や心拍数、血圧などが不規則になります。筋肉を弛緩させて疲労をとったり、記憶の整理をするといわれていて、夢を見るのもこの時です。

睡眠中には、このノンレム睡眠とレム睡眠が交互に現れ、個人差はありますが約90分周期で一晩に3~5回繰り返されます。ノンレム睡眠は深く、レム睡眠は浅い眠りと思われがちですが、それぞれに役割があり、どちらも必要な睡眠です。

ここでちょっと夢についての話。夢を見るのは、哺乳類と鳥類の一部だといわれています。本来生物はノンレム睡眠のみで眠っていました。しかし、進化するにつれて情報量が多くなり、眠っている間に情報を整理する、レム睡眠をするようになったと考えられています。

夢の多くは、潜在意識の現れだといわれています。ダイエット中に大好きなケーキに囲まれている夢を見たり、全く知らない人とデートしている夢など、自覚していない欲求不満を夢で見る場合があります。しかしほとんどは、脳が1日に得た膨大な情報の中の一部が、何かのきっかけで夢に出てくると考えられています。

ちなみに金縛りは、経験したことのない恐怖や不安を伴う夢を見ている最中におこります。何かの拍子に目が覚めても、レム睡眠中で筋肉が弛緩しているため、とっさ体が上手く動かないのです。

眠っている間のことは、大体わかりました。では、どうやって自然に目覚めるのでしょう?そこには体温の高低リズムが関係しています。

体温の高低リズムは睡眠リズムと連動しています。活動中の体温は高く、メラトニンが分泌されるタイミングで体温が下がります。皮膚の表面から熱を発散することによって、体の内部温度(深部体温)を下げるのです。気温が低い冬の夜など、布団の中で手足が暖まってくると、自然に眠気が訪れるのはそのためです。

明け方のレム睡眠は浅く、脳が目覚める準備をしています。眠りが浅くなるにつれて体温は高くなっていき、スッキリ目覚めることができるのです。いかがですか?本当に「眠り」って本当に不思議ですよね。