学生の時、テスト前に「よし!今日はやるぞ」と意気込んで、夜型の友人達がいつも聞いているという深夜のラジオ番組を聞いていたら、30分もしないうちに眠ってしまったという経験はありませんか?

基本的に「音」は、睡眠の妨げになるといわれています。工事の作業音や車、電車の音、人の話し声などがあると気になってなかなか寝付けませんし、音楽があることで脳が活動し、良質な睡眠がとれなかったり、夜中に目が覚める場合もあります。

でも前述のラジオのように、音があった方が寝付きやすいという人もたくさんいるのも事実です。ここでは、本当に音楽は睡眠に効果的か、そしてどのような音楽が睡眠に効果があるのかをご紹介します。

眠るためにつくられた「安眠CD」や「快眠CD」と呼ばれるもののキャッチコピーに、「この音楽で脳からα波が!」「快眠のためのα波」などとありますが、そもそもα波とは何でしょう?α波と睡眠に関係があるのでしょうか?

脳はその活動によって、常に弱い電波を出しており、周波数によっていくつかの種類に分けられます。正常な脳波は、β(ベータ)波、α(アルファ)波、θ(シータ)波、δ(デルタ)波の4つとされています。

β波は緊張している状態で、日常生活している時に出ている脳波です。脳がリラックスしている時に出ているのがα波です。睡眠に入る前や睡眠中にも出ていますが、笑っている時など、心が穏やかな時に出ています。眠りが深くなっていく途中にθ波が出て、一番深く眠っているノンレム睡眠中に出ているのがδ波です。

ストレスなどでなかなか寝付けない時は、脳が緊張しているβ波が出ていて、なかなか睡眠モードに切り替わりません。睡眠に効果的な音楽は、脳波をα波に変えて、リラックスした状態にしていくことで睡眠を誘導するのです。

睡眠に効果的な音楽は、単調で落ち着いた曲調、歌詞がないなどが、適しているとされています。ダイナミックな転調のある音楽や、歌詞のあるものだと興味がわいてしまい、先が気になって眠れないからです。

クラッシックや環境音楽、自然音は眠る前に聴く音楽として最適だといわれています。木の葉がざわめく音や川のせせらぎ、雨の音、波の音などの自然音は、特に脳をリラックスさせる効果が高いようです。モーツアルトの楽曲に多いとされる、1/fゆらぎは人にヒーリング効果を与えるといわれていて、自然音もそれに当たるからです。

しかし選曲は一般論です。極端な話、ハードロックを聴いた方が眠れる人もいるでしょうし、大好きな映画のOSTを聴いた方が眠れるという人もいるでしょう。自分にとってリラックスできる「音」であれば、それが一番いいのです。

音量はかろうじて聞き取れるくらいに小さい音をおすすめします。また、音楽はあくまでも睡眠導入のためのアイテムですので、眠る前に聴き、睡眠中は聴かないことが重要です。タイマーを30分から1時間にセットしてベッドに入りましょう。

寝る前の音楽は、睡眠の質を高めるものではありませんが、心身をリラックスさせ、穏やかな眠りに導くアイテムとして効果的です。以前ご紹介したアロマと併用すると心地よい眠りに誘ってくれます。