「寝つきが異常に悪い」「夜中に目が覚めてしまう」「疲れがとれた気がしない」こんな状態が長く続く場合は、睡眠障害の可能性を考えてください。

睡眠障害は、不眠症や無呼吸症候群などよく知られたものから、夕方から足がむずがゆくなる、レストレスレッグス症候群という不思議な病気も含めて、全部で100種類ほどあり、日本人の5人に1人が睡眠に何らかの問題抱えています。

睡眠不足と不眠症は違います。しかし、睡眠不足が慢性的になると生体リズムが乱れて、眠くても眠れなくなってしまう場合があります。そして「不眠症かも?」という心配からますます眠れなくなってしまうのです。不眠症には次の4つのタイプがあります。

ベッドに入ってもなかなか眠れず、寝つくのに2時間以上かかる「入眠困難」、眠りが浅くて、朝起きるまでに何度も目覚めてしまう「中途覚醒」、早朝に目が覚めても再び眠れなくなる「早朝覚醒」、十分な睡眠時間をとっているのに眠った気がしない「熟眠困難」です。

誰でも悩み事があったり、プレゼンや試験の前日で緊張したりしていれば、眠ろうとしても眠れない時はあります。それが数日なら問題ありませんが、このような症状が1カ月以上続き、不眠による倦怠感、食欲不振、集中力低下、めまいなど、日常生活に支障をきたすようになると不眠症と診断されます。

不眠の状態が続くなら原因を見つけましょう。一般的な不眠症の原因は、加齢、ストレス、生活リズムの乱れ、心や体の病気、騒音などの環境だといわれています。

その他にも、神経質で緊張しやすい人は、眠れないことが不安で、逆に頭が冴えてしまって眠れない「不眠恐怖症」に陥ってしまう場合もあります。軽度の不眠だったのにそれが原因で慢性化し、不眠症になってしまうのです。

必要な睡眠時間は人によって違います。10時間以上眠っても足りない人もいれば、3~4時間でも十分な人もいます。加齢や活動量によって必要な睡眠時間は変化するので、睡眠時間を気にしないことが大切です。

また、眠れないのに無理してベッドに入るのは、不眠が悪化する原因になります。30分ベッドにいても眠れなければ、起きて本を読むなど、いったん眠りから離れて心を落ち着けましょう。

日中なるべく活発に過ごすことも重要です。思いっきり体を動かして活動した日は、どんな人でもぐっすり眠れるものです。日中に活動しないと、脳が睡眠の必要性を感じないので、夜になっても眠れなくなります。

不眠症を自覚していても、病院に行けない、睡眠薬が怖い、と思っている人は多数います。しかし、自分の判断で市販の睡眠薬などを常用するのは、とても危険です。最近病院で処方される睡眠薬は、緊張や不安をやわらげて自然な睡眠を誘導する、安全性の高いものです。医師の指導に従って服薬すれば、依存症などの心配はありません。

快眠方法を試しても、どうしても不眠が改善されない場合は、早めに医師に相談しましょう。相談するだけでも不眠恐怖症は和らぎますし、自分の状態を正しく把握することで不安が解消されます。